ひトリ芸大生

もうすぐ30になる社会人が、芸大のカリキュラム通り独学で勉強してみるブログ

いつものモーニング

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コーヒーが好き。

学生の頃、バイト先に尊敬している上司がいて、よくごはんに連れて行ってもらっていた。

その方もコーヒーが好きで、私が「コーヒーが好きなんです」と話すと、いろんな喫茶店に連れて行ってくれた。

学生の頃の私は、「コーヒーが好き」とは言っても、グリコのカフェオーレとか小岩井コーヒーとか、コンビニで買える範囲のカフェオレをコーヒーと思っていたくらいの知識だった。

 

そんな私をある日、上司が自家焙煎のお店に連れて行ってくれた。

1枚板のカウンターとテーブル席が3席くらいで、60代後半くらいの渋いマスターがひとりでされているお店。

店内は間接照明でお昼なのに薄暗く、ジャズが流れていて、よく行くマックやミスドなんかと違い、学生の私はやはり緊張した。ただ、不思議なことにその世界観が少し心地よくもあった。

 

私たちがカウンターに座っていると、マスターが目の前でネルドリップで抽出したばかりのコーヒーを出してくれた。

丁寧に丁寧に淹れられたコーヒーを、上司は当然のようにブラックでたしなむ。

今までカフェオレがコーヒーと思っていた私には、かなりの衝撃で、かっこよくて、何もわからないけどなんだか砂糖やらガムシロップやらを加えてしまうことが失礼に感じた。

 

飲めるかわからんのにその日、生まれて初めてブラックで飲んだ。

 

そしたら美味しかった。

もちろん苦かったけれど、苦味を感じながらも最後まで飲めた。

「コーヒーってこんな味やったんや」

今まで飲んでたのは、いろんな味が混ざってるやつやったんやな、と気づいてちょっと恥ずかしくなった。

 

 

それから私はコーヒーが本格的に好きになって、いろんなカフェに飲みに行ったり、その中の何店かで働きもしたりした。

エスプレッソを知ってから、本場のエスプレッソを知りたくてイタリアにも行った。

 

エスプレッソマシンをお家に置くのはできなかったけど、朝はモカで淹れたコーヒーとトーストでホッと一息できる。

トーストはバターをたっぷり溶かして、仕上げに黒胡椒をかけるのが美味しい。

今は友達がイタリアからのお土産でnutellaがあるので、チョコたっぷりのトースト。

 

毎朝ほとんど変わらないモーニングやけど、ぼーっとできる私の大好きな時間。

 

今週のお題「朝ごはん」